ジュエリー豆知識
K18(18金)ってなに?
ゴールドジュエリーでよく耳にする18金「K18」という言葉。この意味を皆さんご存知ですか?
そもそもゴールド=金というのは、純度100%でK24(24金)となります。純金はジュエリーにするにはやわらかく傷つきやすいことから、日本ではK18で加工することがポピュラーです。ちなみにこの「K」は「カラット(karat)」をあらわします。
つまり「K18」と表記されているものは「18カラットのゴールド」となります。金の純度を24分率で示すため、純度100%を24金、純度75%を18金というわけです。
ではK18のゴールド以外の部分は何で構成されているのでしょうか。
K18=金75%+(銀+銅)25%です。
この、銀と銅の内分けにより、ゴールドの色味が違ってきます。
銀50%+銅50%・・・イエローゴールド。日本で流通している18金の一般的な比率です。チェーンの多くがこちらです。
銀60%+銅40%・・・グリーンゴールド。ヨーロッパに多い比率。てんてんせんではご指示がない限りこちらのK18を使用。
その他、銅の比率を多くしたピンクゴールドがあり、近年日本でも人気がありますが、銅の含有量を多くすると金属の粘り気がなくなり、再加工しにくいなどのデメリットから、当店ではお取り扱いしておりません。
シルバー950や925ってなに?
ゴールドと同様、シルバーも純銀ではなく合金になります。950は文字通り95%が銀、925は92.5%が銀となります。
てんてんせんではすべてのシルバーに純銀、950を用いています。
それではそれぞれどのような特徴があるのでしょうか。
純度が高い純銀やシルバー950は、曲げ伸ばしなどのハンドメイド加工に適しているといえます。
一方、925はスターリングシルバーと呼ばれ、鋳金で製造される場合に用いられます。もともと硬度が高いため、鋳造のみで鍛錬せずに製作するような場合に用いられます。一般に量産されるシルバージュエリーやシルバーチェーンなどはこちらが多くなります。
また製品には、シルバー950は<Silver>の刻印、シルバー925は<Silver925>の刻印が打たれます。
どちらもシルバーの特性として、酸化して黒くなってしまうデメリットがあります。
黒くなるデメリットを生かし、細工を浮き立たせるためにわざと凹凸の溝を黒くさせる「古美」という技法もあり当店でもよく用います。酸化させたくないデザインなどには表面を傷や酸化から守るためロジウムメッキをかけます。
天然石って本当に天然なの?
世界には様々な宝石が流通しています。専門的な話になるときりがありませんが、現在流通している天然石の多くが人工処理されています。ここで誤解を持たないでもらいたいのが、人工処理=偽物ではないということです。
無処理・・・まったく人工処理をしていない石。ガーネットなどの半貴石に多く見られます。
エンハンスメント・・・加熱などにより石本来の色を引き出してあげる処理。ルビー、サファイア、エメラルドのほとんどが該当。
その他・・・染色、放射線処理、脱色など。色をよくしたり傷を目立たなくしたりする処理。
一方、まったくの合成石(シンセチック)というものもあります。技術の進歩で様々な合成石がある一方、鑑別技術や販売者・消費者の意識の向上から、良心的なジュエリーショップで合成石を天然石と偽って売るということはまずないと考えてよいでしょう。
市場にある90%以上が熱処理されるルビーやサファイアにも、ごくまれに無処理の天然の色を持つルースを目にすることがあります。そんなときは「どんな素敵なデザインのジュエリーをつくろう」、「どんな方に身につけていただけるだろう」と心躍る思いです。